2006年10月09日

北村薫「ターン」

ターン
4101373221北村 薫

新潮社 2000-06
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star子どもの頃に抱いた想像
star大人の御伽噺!
star美味しい読書タイムが味わえる

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上のAmazon.co.jpでの評価、感想とは少し違う感触を受けたが、それはよい意味で。

舞台設定はなかなかシリアスだ。
主人公は交通事故にあって、日常と違う時空間に飛ばされてしまう。
誰もいない、何も起きない、何も分からない。

そういった深刻なシュチュエーションにありながら、
とても優しい筆致がその雰囲気を和らげる。
読者を深刻に追い詰めてしまわない、そこに好感が持てる。

現実的だけど夢のよう、
夢のようだけど現実的。

2つの世界をつなぐ1本の線を通して、もうとっくに立派な大人であるはずの主人公の内面の成長があったり、葛藤があったり。
とても人間くさい部分もあり・・・ただそれが全てどこか自分にある部分だったりして、応援したくなる。
一緒にその謎をときたくなる。

問いかける声と、問いに答える主人公、という書き方も新鮮。

映画化もされています。

ターン 特別版
ターン 特別版平山秀幸 牧瀬里穂 中村勘太郎


おすすめ平均 star
star永遠に終わらないものなんて、やっぱりないんです!!
star地味だけど、よい作品です
star牧瀬里穂の魅力全開
star原作とは別の良さがある
starファンタジーでもSFでもなくホラー

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牧瀬里穂、イメージそのままだと思います。
あの少しトガったような声も、喋り方も。
小説から想像してしまいました。

posted by 参 at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 北村薫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月02日

金原ひとみ「蛇にピアス」

蛇にピアス
蛇にピアス金原 ひとみ


おすすめ平均 star
star唐辛子の辛さのような
star可もなく不可もなく
starピンときません。
starスプリットタンですかぁ・・
star普遍的なもの。

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ドラッグや刺青やアルコール。

自分を傷めつける行為を積極的に肯定する環境。
時に、そうした環境を舞台にした小説に、
「美化してる」
と反発を覚えるわたし。

「蛇にピアス」は冒頭からいきなり「スプリットタン」とくる。
ピアスを舌につけ、徐々にその穴を広げていく。
最終的に、舌の先の部分と穴を糸で縛り、蛇の舌のように2つに分ける。

狂気の沙汰。
気持ち悪い。
そしてそれに憧れる主人公ルイにどうも感情移入できない。
読み進めるかどうか一瞬迷った。

だけどこの作家がすごい才能の持ち主なんだということは、読み進めるにつれ感じられる。
内容はどんどん暗い方向へと走って、過激になっていくが、それに慣れたわけでもないのに嫌な感じはしなくなる。

終盤、ルイが、その彼氏(のような存在)の「アマ」を思う様子を描かれる場面では、急速に揺れ動く気持ちを実感として感じる。
なんだ?
いきなり、この乙女な感情は。

「美化してる」
と感じたのは最初の最初だけで、
この部分では、この過激な環境にいる彼女と、普通に社会人や主婦してる私たち(読者)が完全に繋がって感じられる気がする。

好き嫌いはそれぞれ。
評価も分かれるだろう。

だけど、★をつけるとしたら、私は結構いい点をつけると思う。

第130回芥川賞受賞作。
posted by 参 at 12:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 金原ひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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