2008年07月03日

嶽本野ばら「ロリヰタ。」

ロリヰタ。 (新潮文庫 (た-85-1))
ロリヰタ。 (新潮文庫 (た-85-1))嶽本 野ばら

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star好きで何が悪い
star彼の考えていることは
starロリヰタの奥義

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その昔、新聞の書評欄でこの作品が取り上げられていて
気になってしかたなかった嶽本野ばら作品。
ちなみにその書評を読むまで、女性だと思っていたほど
著者については全く知らなかった。
ようやく読みました。

「嶽本野ばら」という名前を知ったのは、あの有名な「下妻物語」を見て。
小説はコレが初めてですが、コアなファンでもない私にとって、
まず最初に感じるのは知らない世界をのぞき見る単純な興味深さ。
そして表現方法や比ゆが巧みで、なんとなくハマっていく感じ…。

「ロリヰタ。」の場合、主人公が著者本人ではないかと思わせる
(おそらく確信犯的に)ストーリーで、妙なリアリティがあった。
特に前半、最初の精神科でのやりとり…ロリータとロリコンの違い、や
ライターとのやりとり…ロリータとギャルとの違い、は、「分かりやすかった」。
感想じゃないよね。
うん、単純に「なるほど〜」と思ってしまった。

コレで野ばら作品の基礎を知って、他のを読むともっと面白いだろう。
同時収録の短編「ハネ」も面白かった。
私にはとても「乙女」な作品に思えた。

それにしても「嶽本野ばら」も「ロリヰタ。」も、
キーボードで打てません。。。
posted by 参 at 11:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月02日

雫井脩介「クローズド・ノート」

クローズド・ノート (角川文庫 (し37-1))
クローズド・ノート (角川文庫 (し37-1))雫井 脩介


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沢尻エリカの「別に…」発言の方がすっかり有名になってしまった映画「クローズド・ノート 」の原作

先日、茨城に引っ越して初めて図書館に行きました。
「図書館を読みつくせ」なんて書いてるけど、最近全然読み尽くせてないのは、このブログのエントリを見れば一目瞭然なわけで…。
図書館に行く余裕がやっとできた、というのがホントのとこですが、本がずらりと並ぶあの空間はやっぱりいいですね。

で、あれこれと物色して(ほとんどが料理本)、最後に小説でも借りるか…と振り返ったらこの本がありました。
映画のPRで散々ストーリーを放送していて、なんとなくだいたいは分かっていたのですが、PR当時から何か惹かれるものがあって、迷うことなく手に取りました。
ここで最初に借りた小説ってことになりました。

自分の部屋で偶然に見つけた前の居住者が書いたらしき一冊のノート。
そのノートにはある女性の瑞々しい人生の一端が書かれていた。

ドラマチックな内容で、映画になりやすいストーリー。その分、とても読みやすい本です。
そして、とても惹かれます、このノートに。
ノートに惹かれて導かれるように辿ってしまう主人公の気持ちがよく分かる。

ノートを書いたのは小学校の教師として働く女性。
生徒とのこと、自分の中での葛藤、生徒の親とのやりとり…先生としての顔と交差するように出てくる一人の女性としての顔。

イキイキと描かれるノートの中の女性。
あとがきを読んで驚きました。
その一部が、不慮の事故で亡くなった作者の実姉の書いたものから抜粋されていた、と書かれていたからです。
お姉さんの職業もやはり教師。
実話を下敷きに描かれたと知ると、よりいっそうリアリティが感じられ、どんな気持ちで書いたのだろうなんて、余計なことまで考えてしまいました。

先を、先を読みたくなる本。
ストーリー展開よりも、文章の内容に惹かれました。


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沢尻エリカ 伊勢谷友介 竹内結子, 行定 勲

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2007年01月22日

島田洋子「てなもんやシェイクスピア」

てなもんやシェイクスピア
てなもんやシェイクスピア島村 洋子

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stars大阪発シェークスピア

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シェイクスピアというと、紳士の国イギリス生まれというだけでなんとなく近寄りがたく高尚に感じてしまう。
だけど、その作品の内容はかなりドロドロ、昼ドラ顔負けといっても過言じゃない。

そのドロドロな部分が、というわけではないのだが、庶民的な部分がピッタリと合う。
気取っていない大阪弁と。
しかも登場人物の名前をムリヤリ漢字でつけたり・・・遊び心たっぷりです。
posted by 参 at 21:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

久世光彦「蕭々館日録」

蕭々館日録
蕭々館日録久世 光彦

おすすめ平均
stars夢見るような懐かしさ
stars甘い甘い風が吹く
stars気持ちいい

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これをファンタジーとして読むか否かで感想は違うと思う。

舞台はイマイチ売れない小説家の家庭。
5歳の女の子の目を通して、この家「蕭々館」にやってくる作家や文化人との日常が描かれていく。

のだけど〜。

ファンタジーとして読まなかった私は、主人公の5歳の女の子の言動ひとつひとつに最初は突っ込みを入れ、だんだん鬱陶しくなってきてしまって。
そうなると、お隣の賢い男の子が登場してきた辺りでもう、耐えられない状態になってしまいました。

ファンタジーとして読めば、柔らかで甘くて隠微で・・・と感じられるの・・・かもしれません。
でもどうしても私にはそう読めなかった。
好みの問題でしょうかね〜。
posted by 参 at 21:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月16日

鷺沢萠「スタイリッシュキッズ」

スタイリッシュ・キッズ
スタイリッシュ・キッズ鷺沢 萠

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star訳も分からず読みふけったものです
star作者の瑞々しい感性が光るが、物足りなさも・・・
star"I miss you"とはどういうことか

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最近、歴史モノや男性作家の作品を読むことが多かったので、現代女流作家の小説を久々に読んだ。
このジャンル・・・女流作家が若者の現代を描く・・・は、少しだけ苦手かもしれない。
何も考えずに読める、読みやすい小説だと私は思うのだが、この読みやすさゆえに、正直に白状すると
「誰にでも書けるんじゃない?」
という気持ちに繋がり、物足りなさを感じてしまう。
それは、このジャンルのどの作品にも感じることだ。

私は学生時代、古文より漢文が好きな女子だった。
教育実習に行き母校で国語を教えたとき、担当教諭が
「女子は古文が好き、男子は漢文が好き」
と言ったのを聞いて、なるほどそれはそうかも、と思ったものだ。
古文では、例えば「源氏物語」もそうだが、恋愛が多く描かれている。
対する漢文は、三国志をはじめとする戦国モノ、指導力と戦術に優れた男たちの物語が多い。
そうした男たちには感動して入り込めても、古文の恋愛は、ただ読んでいるだけだった私。

同時に、自分のさまざまな面における「男っぽさ」も自覚したし、それはこうした作品を軽んじてしまう好みに当てはまるのだと思う。
男性ファンも、もちろんいるだろうけど。

そんな私だが、この作品には素直に甘酸っぱい青春を感じることができた。
そう、こんな私は「素直」に認めることがなかなかできない。若さゆえの未熟な恋の駆け引きや、人生観を。
「好きだから別れる」
なんて聞くと、「ケッ」と思ってしまう「あまのじゃく子さん」なのだ。
だがそれがすんなりと気持ちに入り、胸を締め付けられるようなもどかしさを感じた。

好みにとらわれず、どんな作品でも読んでみるものだ。
好みを変えてしまうほどではなかったが、好感を持った作品だった。

posted by 参 at 08:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月06日

澤田ふじ子「聖護院の仇討―足引き寺閻魔」

聖護院の仇討―足引き寺閻魔帳
聖護院の仇討―足引き寺閻魔帳



市井を生きる人々の息遣いが聞えるような・・・時代小説はどれも決まって潔く、チャキチャキして、胸がスッとする・・・と思うのは私だけだろうか。
一番に思いつくのは藤沢周平や池波正太郎といった顔ぶれだが、澤田ふじ子さんを知らなかったのは不覚といえるだろう。
まだまだ私が知らないだけの有名な作家が世の中にはたくさんいるんだなぁと思うと、この「図書館を読みつくせ」を始めた意味が私の中で再確認されて、なんか嬉しくなる。
嬉しくなってる場合じゃないが。ヘンですね。

さて、この「足引き寺」の活躍はシリーズになっています。
「足引き」とは陰で暴利をむさぼったり、人を欺いて陥れたり、表立っては捕らえられない「悪いヤツ」の「足をひっぱる」という意味。
京都の人々の間でまことしやかに囁かれる「足引き寺」。
恨みを晴らして欲しいとその存在を探して願うもの、足引きの仲間が伝え聞いたもの、事件は次々と起こる・・・というより、暮らしの中に数え切れぬほど落ちていて、それを人情味豊かな仲間たちが解決、成敗していきます。

女性作家だからか、アッサリ、サッパリ、チャキチャキ・・・というよりも、情に厚い部分が多く感じました。
単にスパッと読みきりたいときには少しうっとおしく感じるかもしれないけれど、人間味に溢れて、ついつい読み込んでしまいます。

個人的には、よく「男っぽい」と言われる性格からくるのか、
もっとドライな時代小説のほうが好きですが、これまでこうしたジャンルを避けていた女性にはぜひお薦めしたい。
時代小説はおじさんのためだけのものではないのです。
「足引き寺」シリーズは他作品も読んでみたいと思います。
posted by 参 at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月28日

玄侑宗久「アブラクサスの祭」

アブラクサスの祭

ユニークだ、というと、きっと語弊があると思うけど、
こんな設定、すぐには思いつかないだろう。

「分裂症まじりの躁鬱病」の患者であるお坊さん。
それがこの本の主人公。
さらに彼はロックを愛し、音楽が彼の精神の支柱になっている。

だが読み進めると、ユニークだという考えは消え、
宗教も音楽も同じ「精神」から発していると気づく。
主人公・浄念の思考は筋が通っており、だからこそ浄念の病気を知らない人々には「ちょっと変わった優しいお坊さん」で通ってしまう。

浄念自身の独白スタイル部分は、だから何も違和感がない。
彼の頭の中では全てが整理されているのだ。
それが周りの人から見るとどうだろう。
妻の多恵の視点、元々は同僚であった玄宗の視点、その妻の視点。
浄念を観察し、ともに生活する彼らの視点は正直で、浄念によって当たり前のように語られていた部分の別の側面を描き出し、それによってようやく彼が「分裂症まじりの躁鬱病」だと読んでいる側は実感する。

いろいろな角度から見る人物評は、それだけで面白いもの。
同じ人間がこんなに違うものかと思う一方、こんなに多角的なのかとも感心する。

実際には知らないので分からないが、調べてみると、
「分裂症まじりの躁鬱病」の症状がとてもリアルに描かれているらしい。
人の心に踏み込んで実感するような魅力、この本にはあふれている。
posted by 参 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月17日

内田春菊「いつの日か旅に出よう」

いつの日か旅に出よういつの日か旅に出よう
内田 春菊

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へぇ〜。
この本の読者感想評価が低いの(Amazonの)ってすごく意外。
確かに、想像力と創造力がありすぎて、最初はついていけなかったけど、だんだん内田ワールドにハマればなんか突拍子がなくて面白かった、というのが私の感想なのですが。

まともに読もうとせずに、暇で他に読む本がなくて、なんか読みたい、そんな時に読んでみたらぁ〜?
と、なんかダラッと言いたくなる本。

私って失礼かしら。

こんな風に思うのは、前に読んだのが大江健三郎氏だから?

かもね。
posted by 参 at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

大江健三郎「二百年の子供」

二百年の子供二百年の子供
大江 健三郎

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やっぱ大江健三郎ぐらいは読んどかな!
と思って借りたこの本。
大江健三郎氏本人いわく「私の唯一のファンタジー」。
これぞ、という本を読みたかったのに、またもや外してしまいました(選ぶ基準的に)。

内容はというと、優等生的な文体で教科書を読んでいるような気持ちに…。
でも、子供には読ませたいかな。
タイムスリップをするのだけど、その先の過去の話や描き方は他では読んだことがなかったし、昔話のような感覚も受けました。
未来へのタイムスリップは蛇足に感じましたが…。

きっと氏も子供に読んで欲しかったのでは?と思ってたら新聞小説でした。
ははは。
posted by 参 at 20:45| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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